肩すかしの珍道中・・・

 いつもの珍道中がはじまった
 時間がかみ合わない
 そして待ち合わせ場所が
 なんでこうも予定通りに事が運ばないのか
 
 入ってはいけない所に私達はお邪魔してしまったようだ
 
 朝から様子が変!
 神社に来るなと言われているようだ
 時間厳守の方がと思いきや
 待ち合わせ場所が完璧にすり替えられていた
 そして道を迷い
 行きつ戻りつの繰り返し
 
 ペトログラフの岩石を見ながら息を呑む
 宮司様を待つが時間だけが過ぎる
 しびれをきらしてしまって
 祝詞をあげはじめてしまった
 先ほどまで雨が降っていたのに
 ピタリとやんでしまった
 
 宮司様がお呼びになるはずだった神を
 私達が先に呼んでしまった
 罰当たりな事をと思いながらも
 身体は回転をはじめる
 
 もうここでの役割を
 終えたと思えば
 何故だか身体が寒気を
 早くこの場を去れ
 と言われんばかりに
 殺気を感じ
 退散

 神社に
 神社の境内は
 相変わらず掃除は行き届き
 清々しい
 でも
 なんの気も感じない
 
 どうした事か・・・
 お社の前に立っても
 合掌すら出来ないでいる
 いったいどうしたのだろうか

 四年に一度の祭り事だったのに
 人間事をとってしまった宮司様に
 私はショックをうけてしまった
 この四年間
 神社が平穏無事に終える事を
 祈りたい
 
 もう一度岩倉へ
 敷地から出てこられる宮司様と
 ぎりぎりの所でキャッチ
 その時のお言葉の嘘が
 私の身にしみる
 哀しいよ・・・